今年の夏のキャンプは信州木島平の奥、
カヤの平キャンプ場へ出かけた。
いつもは飛騨のカクレハでのキャンプだが、たまには別の所へと
PCで探し出した。
条件は、高原であること、区画がないフリーサイトであること、
電気がないこと、大きな自然の中であること、等等。
そして見つけたのがここ、カヤの平キャンプ場。
スキーでよく訪れる志賀高原の近く、奥志賀高原のさらに奥の
カヤの平、標高1450m、牧場と隣りあわせで地面は牧草で
ふかふか、もちろんフリーサイトだし、予約も要らない。
まわりはブナ、白樺の原生林が広がり、その中をトレッキング
していくと北ドブと呼ばれる大きな湿原がある。
また高標山、八剣山への
山登りも可能。
また朝もやの名所でも
あるようで写真家がかなり
訪れるそうだ。
う~ん、文句なし、ドンピシャのキャンプ場だ。
ということで今年は家族全員参加、
おまけにわんこまでついてきた。
後輪のあたりの車高が低くなるほど、STPWGNに装備を満載、
大丈夫か?
さぁ、5時に出発するぞの掛け声もむなしく、
例年通り1時間遅れて6時に神戸出発。
京都あたりの渋滞には会わずにすんだが、事故の渋滞、
自然渋滞などで到着は結局15時半を過ぎそうだ。
でもキャンプ場へ向かう道はすでにブナや白樺の
原生林の中を走っている。
すごいすごいの連発で運転の疲れも吹っ飛んでしまった。
思った以上にいいところみたいだ。
このキャンプの経過については嫁ブログ
(http://tyokotanpettan.cocolog-nifty.com/blog/)
参照。
いつもは六甲をよくうろついているが、今回のカヤの平、
一週間前には奥多摩の山を見る機会があり、六甲とは
まったく違う森が広がる山を見て、森を構成する木々について
書いてみる。
特に今回印象的だったブナについて・・・。
六甲は本来存在していた森は江戸時代までに消えてしまっていて、
特に南面は明治の初めにはほとんどがはげ山状態、
海から見ると露出した花崗岩で白い山に見えたそうである。
つまり今の自然はそれ以降の植林によってできた森林である。
だから杉、檜が多い。
ブナはというと紅葉谷の標高700m以上のところにわずかに
残るのみである。このブナ、ブナ科ブナ属、温帯性広葉樹林を
主に構成する落葉広葉樹である。
このブナが最近注目されて
いるのは、ブナが広がった
森が持つ保水力である。
昨今、ゲリラ豪雨による
水害が取りざたされている
が、もちろん異常気象による雨量の増大も一因ではあるが、
本来地面が持っていた保水力の減少も大きな要因と
されている。
もともと落葉広葉樹林というのは人間の生活圏からは
かなり離れて広がっていた。
そこに明治以降の林野庁による造林の波があった。
木材として役に立たないとされていたブナなどがパルプの原料に
なるようになると、これを伐採し、材木としては高価な杉、檜などを
植林してまわったのである。
ブナの森は長年にわたる自らの落葉によって土壌が
構成されている。ブナの葉は分解されにくく長い年月をかけて
腐葉土から土へと変化していく。
これが分厚い層となり、緑のダムと呼ばれるほど雨水を
ため込むのである。
またブナの木自体の集水能力もおもしろい。
葉に落ちた雨は枝から幹を伝い、ほとんどがその根元に落ちる。
だから雨が降っている時のブナの幹は滝のようになるらしい。
ブナの樹幹はこの水に
養われる地衣類やコケ
植物の生活場所にもなり
この大量の雨水と
有機物をため込んだ
土壌は多くの土壌生物も生息するようになりすばらしい
土を作っていく。
またこの土壌で浄化される湧き水をも生み出していく。
しかし、このようなブナの森が伐採され別の樹木の林に変わると、
毎年形成されていた落ち葉の層がなくなる。つまり保水力が減る。
保水力が年々減ると、地表を水が流れ出し、土がどんどん流される。
するとますます水を含めなくなり、がけ崩れ、鉄砲水なんて物まで
誘発しだす。
これではいけないということで全国的にもブナを植えようという運動も
おこっているが、杉、檜による林業も立ち行かなくなっている現在、
なかなか厳しい物があるようです。
わりと早い時期に白神山地が自然遺産に登録されたのも、
世界的に見てブナの原生林があれほどの大きさで残っていることが
稀少であり、評価が高かったあらわれでもある。
今回トトロが出てきそうなブナの森を歩いてみて、もちろん道は
ふかふかだし、森全体がしっとりしていて豊かな森というのは、
こういうことなのかと実感、そしてすべてはやはり水なのかな、
動物、植物にとってはもちろん自然現象も・・・。
毎朝登場する朝もやや、晴れててもこの森の上空で雲が発生して
すぐ雨が降ってくるし、自然界で水がどう循環しているのかが
体でわかる。
こんなところから日本の文化は生まれてきたのかな。
”雨”という言葉にしても、どれだけの表現の仕方があるか・・・。
霧雨、時雨、小糠雨、村雨、春雨、梅雨、菜種梅雨、五月雨、緑雨
夕立、狐の嫁入り、寒雨、氷雨、山茶花雨、等々。
雨に関する表現は果てしなく多い。
水はタダだと言われる日本ですが、そろそろ本気で水に対して
取り組まないと日本が日本で無くなっていくようなそんな気持ちを
新たにしたキャンプ行でもありました。
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