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日本山岳耐久レース

やっとその日が来た。

第17回日本山岳耐久レース、ハセツネカップ。

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スタートは10月11日13:00、

71.5キロ先のゴールを目指す。

                    

                      

諸事情により当日早朝の新幹線を利用で会場到着は11時前。

あんまり余裕はない。

更衣室の体育館はどこも満員、少し離れた小学校の方で

微妙な隙間を見つけて陣取る。

着替えて、水・食料をバックパックに詰込むともう12時半前。

有名選手の顔でも拝もうかと会場をふらふらしていると、

楽ランEASTのとらはちさんが見つけてくれた。

今年は13時間切を目指すそうだ。しゅうすけさんも来ている

みたいだしがんばりましょう。

開会式が始まっている。

今大会の名物にもなっている方でコース上にある御岳神社の

神主さんが選手宣誓だ。

さすがに気の利いた宣誓だが、マイクの調子が悪く、

尻切れトンボ、ちょっと残念。

こんな方たちがいて、普通のレースにはない一種独特の

雰囲気があるようですね。

スタートが近づいてきた。

持ち時間によって並ぶので目標のタイムである16時間の

看板の後に並ぶ。

Photo

みんなでカウントダウンして、

さぁ長い旅の始まりだ。

応援の”いってらっしゃい”の声が

素直に聞ける。         

いってきます。

沿道にはたくさんのファン、関係者、友達、親戚、野次馬?

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さすがにハセツネのスタートとも

なると、応援している方の

気合の入り方もかなりのもんです。

                     

腹の底から絞りだすような声援が飛び交っている。

それは自分に対しての物だと勝手に思いこんでいると、

その声をかけられるほうに自分がいることになんか妙に

感動してしまいました。 

これこそスタートラインに立てる幸せですよね。

なにはともあれスタートしてしまった、もう突き進むしかない。                            

最初の内は市街地ですからいいですが、2千人が山道へ

突っ込んでいくと渋滞は自明の理。

1

22キロの第1関門ぐらいまでは

どうにもならないだろうと

覚悟はしてきた。

先は長いよ、のんびり行こうと

自分にも言い聞かせる。

明るいうちに景色でも楽しんでおこう。

変電所横を通り、最初に目指すのは今熊神社。

昔、安閑天皇の頃(大化の改新の120年ほど前)に皇后が

いなくなった時、今熊神社に祈願すると、見つかったので

それ以来今熊山はよばわり山と呼ばれ、行方不明者を探す人の

信仰を集め、関東有数の霊山として繁栄したそうです。

ここに伝わる伝統獅子舞は見事で、市の無形文化財にも

指定されているそうな。

選手の中には山に入るにあたり、参拝していく人もいる。

ちょっと足が向きかけましたが、トイレだけ拝借。

今度ゆっくり来させていただきます。

さて道程は進み次は入山峠、渋滞の名所です。

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登り口は細い階段しかないので、

その手前に長~い行列が

出来ている。

これ幸いと燃料補給、

今回の食料は、おにぎり・パワージェル・ゼリー飲料・一口羊羹・練り梅

・蜂蜜、そしていつもこばやんがくれるドラ焼を特別にお願いして

仕入れてもらった。

これらを渋滞中や歩いている時などにぱくつく。

今回の戦略の一つに出来るだけ止まってしまっての休憩を

とらないようにしようというのがあって、特に前半は数珠つなぎ

なのはわかっているから、止まっての休憩は即ポジションの

後退につながり、人ひとりが通るのがやっとのシングルトラックを

追い抜いていくのは不可能。

それは結局ゴールタイムの頭打ちにつながる。

だから本当はスタート時点で思いっきり前へ並べばいいのだけれど

それをすると今度はまわりにあおられて足をつぶしてしまう。

だからこのポジション取りが一番難しいのかもしれない。

さて市道山、醍醐丸、生藤山、もうすぐ第1関門というところで

日が暮れた。

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ヘッドライト点灯。

最近は性能もどんどん良くなって

とてつもなく明るいのを持っている

人がいる。               

そんな人に後に付かれると自分の影で前が見難くなってしまう。

少しでも明るいのを持っておくべきだね。

いよいよ第1関門の浅間峠、5時間13分。

渋滞を考慮した予定タイムより若干早いが5時間を切って

行ければなぁとも思っていたので、もう少し前でスタートするべき

だったかなどといろいろ考えながら通過。

結構な数の人がへたり込んでいる。

まとめて追い抜いたというところか・・・。

日原峠、笛吹峠、西原峠、おにぎりタイムでちょっと一服。

かなり足にもきている、これから最高峰三頭山への登りが

待っているのに、こんなことでは先が思いやられるぞと

自分を叱咤激励。

だんだん角度が大きくなってきた。

ふとももは、じんじん言いっぱなし。

このあたりは試走で来ている。

ブナの森が広がっていたはず、まわりを見回すとやはり

ブナの木だ。

おっちゃんはがんばっているぞと語りかける。

なんのこっちゃ、足だけでなく頭にもきたか・・・。

前を見ると蛍がいっぱい飛んでいる。

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選手のザックやウェアの

反射素材が光ってます。

ようやく三頭山頂上。

足が痛い・・・、座り込んでいると動きたくない。

”もう半分も来た”と気を奮い立たせ出発!

今度は厳しい下り、いくら下りが好きだとはいえ足は悲鳴をあげる。

目指すは第2関門、月夜見峠。

ここではまさゆきくんがスタッフでいるはず、11時頃の到着予定と

言っていたがほぼ予定通りに行けそうだ。

この辺になると直前の目標を決めて、ひとつずつクリアーして行く。

そういう意味で試走していることは大きい。

次の目標が風景として頭に浮かぶ。

第2関門到着、10時間3分。

予定表からはまだ上回っている、この調子だ。

標高1500メートルを越えて来たにしてはあまり寒くない。

どうりでハイドレの水は空っぽ。

1.5リッターの給水を受ける。

たぶんこれだけでは足りないだろうなぁ、御岳神社の手前の

湧き水を汲まなくっちゃ。

またおにぎりをかじり出発。

パワージェルはフラスコに入れ1時間に2口ずつほど

食べ続けているが、今回気に入ったのは蜂蜜が

美味しいこと。

気のせいか足のじんじんにも効くような気がした。

これから愛用さしてもらおう。

次の目標は御前山、三頭山にも匹敵する登りだ。

なんとかクリアーすれば今度は大ダワ。

試走のイメージと違って遠い、走っても走っても山道は続く。

何とか到着したが精神的にだいぶ痛んでしまった。

かなりやばい状況、しばらくへたり込む。

なかなか動き出す勇気が出ない。

レース中一番つらい時間帯でした。

動かなければ終わらない、意を決して進む。

後は大きなアップダウンは大岳山だけだ。

しかし大岳山は岩の山、登りも下りも岩だらけ。

またまた足が痛めつけられる。

でも御岳山への緩やかな下りを走っていると足が回復する。

なんだこれは・・・、ちょっと違う感覚だ。

無理にでも走っているほうが楽になってきた。

先も見えてきたし、気持ちも盛り上がってくる。

御岳山、第3関門、14時間31分。

よーし、あと13キロと走り出したとたんコース上で

通せんぼをするおっさんが一人。

えっ、道を間違えたかとおろおろしていると、よく見ると

なんとどらごんさんではないか、横にはなんとなんと嫁が

いてるし、なんじゃこりゃ、どないなってんねん。

内緒で深夜の応援隊を結成していたらしい。

ありがとう、またまたいっきょに気持ちも盛り上がり、

残りをぶっ飛ばす。

おかげさまでこの後、しりもち、転倒を5、6回体験させて

いただきました。今までどんなに山を走ってもこけたことは

無かったのに・・・。

日の出山からは日の出ではなしに素晴らしい夜景を見たあと

ゴールまでの緩やかな下りをたまたま行き合わせた3人が

意地の張り合いのように走り続ける。

そしてようやく明るくなりかけた頃にゴール。

16時間36分、ネットは34分。

ゴールの瞬間、”ジャンさん”の大きな声。

しゅうすけさんが待っていてくれた。

彼も30分ほど前にゴール、去年は二日酔いで出走し

ボロボロだったらしい。今年はリベンジでしたね。

長い旅路でした。

山道を使って2千人もの人を集めてレースを行う意義とか、

そのことによって影響を受ける自然環境についてなど、

色々物議をかもしているが、今回ハセツネに出てみて

確かにどういう位置で渋滞に巻き込まれるかである程度

順位が決まってくるというどうしようもない事実はあり、

本当にレースしているのは先頭近くの限られた人だけ

だという人もいる。

と同時に、この大会を愛し、運営している人たちの熱い

思いも感じることができ、完走者に対する暖かい称賛は

嬉しいことこの上ない。

そして長谷川恒男カップの名が示すようにいわゆる山屋さんの

参加も少なからず見受けられ、日の出山で朝日を見るためだけに

参加する人もいるし、なにか独特の雰囲気がある。

ただのトレイルレースではない”ハセツネ”という大会なのかな。

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コメント

お疲れ様でした。
そして無事に完走、おめでとうございます。
とても気になって、速報をみてました!

ハセツネで朝日・・・色々な楽しみ方があるんですね。
ちょっと意外な感じがしました。

今は充実感一杯ですか?それとも抜け殻ですか?(笑)
またお会いした際にはお話聞かせてください。
取りあえず今はゆっくり休養して下さいね。

こんなにドキドキして読んだブログはあまりないかもしれません。

無事の完走お疲れ様でした!
日ごろの練習の成果ですね。

うちの山男はハセツネには興味がないようですが
もし出ることがあったら私もママのように秘密の応援に
行くと思います。

山男は最近本当に山ばかりで、自分はランナーではなく
クライマーだそうです。どうしようもないので
同じ山男のジャンさん、お付き合いお願い致します。

冬になったらこの辺りの山は寒すぎるので
それまでに一緒に行けたらいいですね。

たかにょろさん
ありがとうございます。
楽しみ方ですよね、確かにトップランナーたちはサブ8にしのぎをけずっています。
その人たちにとってハセツネの覇者はステイタスです。
でもその後の16時間以上の間にゴールするひとたちも
それぞれにテーマを持って走っています。
けっしてストイックにタイムだけを目指す大会ではないのは確かで、それがハセツネの魅力になっているんでしょうね。
一年準備しての出場でしたから充実感は一杯ですし、
終わってしまったなという寂寥感もありますが、次の目標も
しっかりありますし、たそがれている気はありませんよ。

わたっこさん
私はたまたまマラソンから山へ入っていきましたが、山が好きなのはもともとで、小学校のころ先生が休みだなんてことになると
課外授業ということで裏山へ遊びに行くのは普通の話。
そういう山を走るのも楽しいですが、高山をじっくり歩くのもやってみたくて、来年はまず登山靴と4~50リッターぐらいのザックを仕入れようと思っています。
クライマーになって山へ上がり、山小屋を根城に高山を走るランナーをやってみたい。
北アルプス雲の平へ連れていって下さい。

1年前にハセツネ挑戦を聞いたときには驚きました...

文章から本当は辛いんだけど、でもハセツネと言う特別なステージに立ててなんだか楽しくてワクワクしてるジャンさんの姿が浮かんできますよ。

本当にお疲れさま&おめでとうございます。
また土産話お聞かせくださいね。

p.s. どらごん社長はいろいろ仕掛けますね! 素晴らしい。

お疲れ様でした。
ブログを拝読させていただき、ハセツネのトレイルコースを苦しみながら、楽しみながら完走されたジャンさんの姿、気持ちが伝わってきます。
ゆっくり休養してください。
といっても、もう既に次の目標を設定されているとなると、ゆっくりされないのでは?

私は今度京都トレイル一周を考えているので、ご都合が合えば是非おつきあいください。

ボガさん
トレイルのレースに対してぶつぶつ言っていたのに、ハセツネやってみるよって言った時、きっとボガさんは言ってることとちゃうやんと思ったことでしょうね。
ただトレイルをやる人間として自分の位置を知りたくてやってしまいました。そんなたいそうなランナーではありませんが・・・。
でももともとの気持ちは変わらないというか、その思いはもっと深くなったと思います。
これからも山を走る人間は増えてくるんでしょうが、ちゃんと市民権を持ったトレイルランの世界が築かれるのを願い、自分にできることがあればやっていきたいと思います。

もっくん
京都一周、一日でやるんですか?
いいですね、いいですね。
是非お願いします。
そしてこれからもいろんなトレイル、マラニック付き合ってくださいね。
紅葉マラニック、灘酒蔵マラニック、ネタはいっぱいありますよん。

雲の平に連れてってなんて言われたらうちの山男は
大喜びですよ。帰省しない週末はいつも山のようですから。

登山靴でなくても大丈夫でしょ。
街中走るのもクライマーの時も、いつも同じABCマートで
買ったニューバランスですから。

今年中に比良山にも行けたらいいですね。

冒険応援、感動を表現できなくて書き込みが遅くなりました。
おめでとう!
ありがとう!

わたっこさん
雲上の楽園、前々からあこがれております。
山の上もニューバランスですか、脚力あるんですね。
よろしくです。

どらごんさん
今年のハセツネに関しては、ほんとにお世話になりました。
春の30キロ、夏の試走、そして本番と1年中お世話になりっぱなしでした。嫁ともども感謝感謝です。ありがとうございました。

ジャンさん、おめでとうございます。
写真もありがとうございます。
自分の走った時の気持ちを照らし合わせながら
この完走記を読みました。

いろいろとありがとうございました。

しゅうすけさん
お疲れさんでした。
試走の時を含めていろいろお世話になりました。
機会があれば六甲も走りに来てください。

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