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水のほとりの物語

北方謙三の水滸伝にはまっている。

北方はもともとハードボイルド作家、このごろは歴史小説

も手がけている。

男の生き様みたいなものをテーマにした作品が多い。

水滸伝はご存知中国の4大奇書のひとつ。

宋の時代、世に入れられない108人の好漢が梁山泊に拠って

世の乱れを正そうとし、やがて宋に帰順して、他の賊や他国を

仲間を失いながら平定していくと言うお話。

原作は施耐庵、あるいは羅貫中と言われているが、もともと

豪傑のエピソードを講談にしたものを寄せ集めたもの。

それはそれでおもしろく一時いろんな水滸伝を読みあさった。

吉川英治に始まって、駒田信二の訳本、柴田錬三郎や

横山光輝の漫画まで。

中村敦夫主演のテレビドラマにはちょっとこけましたが・・・。

で今回、北方を読み出すや、全然違う。

現実離れした豪傑話などぜんぜん無い。

108個の玉の話も無い。

そこにはリアリティーに徹した北方水滸伝の世界があった。

豪傑ではなく、人よりも少しだけ得意なものがあるだけの

人間であり、現代の我々と同じようにさまざまな人生を

背負って、必然的に集まってきたのであって玉に引かれた

わけではない。

その人生は互いにリンクし合い、梁山泊が形成されていく。

そして原作では108人そろうまでだれも死なないが、

この水滸伝ではどんどん死んでゆく。

その子が後を継いでゆく話も出てくる。

もうひとつのおもしろさは戦闘の場面。

北方の他の作品でも言えるのだが騎馬軍の描写が特徴的、

迫力とスピード感がすごい。

これがあるゆえ、場面が四次元的になり、独特の

雰囲気をかもし出す。

北方は他に中国物では”三国志”、”楊家将”を書いている。

”三国志”は有名だが、”楊家将”は日本ではほとんど

訳されていない。

宋建国時の武将、楊業とその一族の物語。

これもまたおもしろい。

”三国志”も独特の三国志、

水滸伝ほどではないですが・・・、そりゃあ歴史を変える

わけにはいかないからか。

興味ある方はどうぞ。

2014年10月
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